Thursday, April 28, 2016

少人数セミナー

【内部向け告知】
「災害と貧困、持続可能な開発を考える」

 昨年の国連サミットで採択された「持続可能な社会のための目標(SDGs)」の最優先課題は 貧困の撲滅です。貧困問題は多面的であり、その解決に向けては、増大する人間活動や社会の変化に加えて、気候変動や頻発する災害など複雑な諸問題に対する総合的な理解が必要です。そこで本セミナーでは、ロンドン大学開発学研究所のベン・ワイズナー著『At Risk』の日本語版を輪読することで、災害を切り口にして貧困と持続可能な開発について考えることを目的とします。本書は、現在の防災・減災の重要概念であるレジリエンスの概念を生み出すことに貢献しました。

 本セミナーの受講により、グローバル化が進行する地球社会を俯瞰図的に捉えるための「一つのものの見方」を取得することで、特に発展途上国での防災・減災についての通念が大きく広がることが期待できます 。具体的には、上述の概念モデルを学びながら、タイやミャンマーの貧困問題を事例にして本テーマの理解を深めるとともに、今後社会基盤学として取り組むべき課題について議論します。開発・経済の専門家によるゲスト講義も予定しています。希望があれば、夏休みに現地調査旅行も検討します。

参考図書:
『防災学原論』(岡田憲夫(監訳), 2010)(原著『At Risk: Natural hazards, people’s vulnerability and disasters』(Ben Wisner et al., 2004))

内容:
 第一回:貧困と災害:東南アジアの事例研究1
 第二回:脆弱性とは何か
 第三回:因果関係の連鎖:災害のPressure and Release Model
 第四回:資源へのアクセスと逆境の克服:資源アクセスモデル
 第五回:洪水と脆弱性
 第六回:飢饉と自然災害
 第七回:貧困と災害:東南アジアの事例研究2
 第八回:社会基盤学としての貢献

※ 日程は参加者と相談して決めます。
※ 履修登録が間に合わない場合は、学期の終わりに追加登録します

連絡先:
 ガイダンスを05/09 (月) 12:15-13:00@一号館セミナーC(2階242)で開催します(ランチ持参でどうぞ)。参加希望者、もしくはガイダンスは参加できないけど関心のある方は05/08までに川崎までご連絡ください。質問なども気軽にご相談ください。

Monday, April 25, 2016

川崎グループゼミ(4月25日)の様子

こんにちは、M1のヨネシンです。

本日行われたグループゼミの様子を紹介します。



川崎グループでは毎週月曜日15時からゼミを行っています。
毎回二人程度が各々の進捗状況、トピックなどを発表し、議論します。
もちろん、わがグループは半分が留学生ですので、英語で。やってます。


晴れてM2になられたムラ先輩が熱弁をふるいました。
洪水と貧困の関係性について研究を進めており、近々学会誌にも投稿する予定だとか。


終始和やかな雰囲気ではありましたが、積極的な質問が飛び交います。



ムラ先輩も就職活動で鍛えた話術で難なく切り抜けていました!



週一回のゼミはお互いの研究内容を知る良い機会ですし、自分のモチベーション維持にも大きな意義があります!!

自分も英語での発表スキルをより高めていかねばなりません。


もう一度言いますが
川崎グループは
月曜日15時から
ゼミを行っています。興味のある方はぜひともコンタクトを!



Friday, April 22, 2016

ミャンマー滞在~Part5(3/12-3/23)~

ミンガラーバー、ヨネシンです。


四月から修士課程に入りました。具体的な計画はまだありませんが今後もどっぷりとミャンマーに関わると思われます。


さて、いよいよミャンマー滞在記も最終章です!
友人が遊びに来て、各所をめぐり遊ん・・・知見を深めるなどしていましたが、

京都でいう清水寺的存在
今回は3月18日から行われた現地調査について焦点を当てます!

その主たる目的は、気象観測機器テレメトリーシステムの設置です。

東京大学からは川崎先生、ラルフさん、小高さん、東北大学からは小森先生がいらっしゃいました。

設置予定地はこの場所。
当ブログでも何度か登場しているZaung tu weir(ザウントゥ堰)です。
灌漑局(Irrigation Deparment)の人と打ち合わせ
1995年ごろ建設されました

すでに、サイトにはフェンスで囲われた土地が用意されていました。
まずは、設置にあたって必要な部材などの確認を行いました。

設置予定箇所
川崎先生、小森先生がミャンマーに到着するのを待つ間、さらに上流のZaung tuダムに向かいました。

ひたすら悪路
なんと、車で4時間凸凹の激しい山道を揺られました


さて、やってきました!

バゴー川、唯一の水力発電ダムです。
大きい。発電能力は10MW×2 ほどです。乾季の終わりごろということもあり水位はかなり低いです。
Spillway(水吐口)
ダム湖
こちらにも機器を設置する計画があるようで、その視察を行いました。

ちなみにですが、電力省の人々はこのダムサイトに住み込んで働いているようです。雨季には道路が完全に寸断されるとか。

帰りはまた4時間かけて帰りました。





さて、堰の方に戻ります。
Ralphさんが詳しく記事にしていますが、最新鋭の機器を設置しました。
雨量、気温、風速などさまざまなデータをとり、自動的に取得できるようになっています。

設置完了
また、機器の使用方法に関する説明会や今後の計画に関する議論なども行われました。

レクチャー
あとは雨季に無事データがとれることを祈るばかり!




以上をもって、5週間の滞在が終わりました。

これほどの長い時間をいわゆる開発途上国で過ごすのは初めての経験でした。

感じたもの、得たものなどここには書ききれませんが、英語もあまり通じない国で一人で生活することである種タフになれたのではないかと思います(笑) どこに行っても何とかなるという自信もつきました。



今後もミャンマー関連の研究をしていきたいと思います。当ブログを今後もよろしくお願いいたします!











Monday, April 4, 2016

ミャンマー滞在~Part4(3/12-3/18)~

ミンガラーバー、ヨネシンです!
ミャンマー生活もいよいよ後半に入りました。

しばらく調査などが続いたので、比較的のんびり過ごしました。
と同時に生産技術研究所でのポスター発表の準備などをしておりました。(イベントには参加できていませんが展示は行いました)



ところで、私の部屋には全くと言っていいほど設備がないと申し上げましたが、
当然洗濯機はありません。
といってもちゃんと洗濯してましたよ。
ちゃんと、洗濯屋があるのです!!

ランドリーサービス(と言えば聞こえがよい)

一着あたり100チャット(10円)で洗濯できます。
ためた水をつかって、おばちゃんがゴシゴシやってくれます。(若干Tシャツ伸びました。)


また、運動不足解消のため近所のジムにも行きました。
一か月20000チャット(2000円)で筋トレし放題です。めちゃくちゃ安くもないですね。

そのオーナーがこの方。


ミャンマー最強の男
ミャンマー全土のチャンピオンです。
後ろの壁の写真で表彰台に乗っている人と同じです。
ジムを2つ経営しているばかりではなく、弁護士でもあるそうです。超人ですね。


さて、休日を利用してバガンに行きました。
日本でいう京都、奈良みたいなところですね。高速バスで9時間ぐらいかかりました。

途中SAみたいなところで休憩もあります。

意外としっかりしているサービスエリア


レストランで軽食を。ミャンマーの麺は本当に美味しいです。カレーは脂っこいですが、麺はあっさりしていて朝食にもってこいです。
ミーシャイという太麺

バガンで、またも友人と合流し観光しました。入域料として25ドルもとられましたが、去年はもっと安かったと記憶しています。

なんとかパヤーの仏像
電動バイクを借りて走り回ってました。
ヤンゴンに戻ってからは動物園、シュエダゴンパヤーなどを見物しました。
 Yangon Zoological gardenは家族連れなどでにぎわっていました。
くま
 ヤンゴンいちの見どころであるシュエダゴンパヤー(パゴダ)は入るだけで8ドル(外国人のみ)とられるのがつらいところです。
ライトアップしたシュエダゴンパヤー
19日からの調査に備えてよいリフレッシュとなりました。
それではPart5をお楽しみに~~!!




ミャンマー滞在~Part3(3/4-3/11)~

ネェカウンラー、ヨネシンです。
Part3書いていきますよ~
ミャンマー到着から2週間経ち、ある程度生活にも慣れてきたところです。
と、同時にミャンマー料理にも飽きてきたころです。

そのころ、日本から遊びに来てくれた人たちがいました。社会基盤学科の優秀な同期3人が来てくれました。

はるばるやってきた友人
当ブログでもおなじみのミカイ君も来ました。ミャンマーのほかにタイ、ブータンにも行ったそうです。

寺で昼寝するミカイ
それまで何かと動きっぱなしだったので良い気分転換になりました。

そのころ川崎先生、慶應の神武先生、白井さんもミャンマーに到着。
私は再びバゴー調査に同行しました。
BRDC(Bago Region Development Committee)を訪れ、その後市内の集落を歩きました。

BRDCオフィス

バゴー川左岸の堤防
バゴー川には左岸にのみ堤防があります。というのも、昔は左岸にしか人が住んでいなかったのですが、人口増加により右岸にも人が住み始めました。当然、主に洪水被害を受けるのは右岸側です。王宮や著名な仏塔といったものは左岸にあります。

バゴー近郊のThanatpin村やKawa村でも、現地農民に聞き取り調査を行いました。


バゴーシッタン運河沿いの住民

Kawa村の集会所にて
洪水に関する彼らの懸念は、第一に作物が無事かどうかのようです。
最初は「オラのムラになにしきた」的な雰囲気を感じましたが、話をするうちに打ち解け、昼食をご馳走してもらいました。またいつか来ることになるかもしれません。

のどかなところです

3月10日にはYTUにてワークショップが開かれました。将来の早期警報システムについて議論が交わされました。
はじめに、グループ別のディスカッションをする流れになるはずが・・・

U Mint Soe氏
「簡単だし一人でできるよ!」

という展開に。
ですが、参加者の皆さんは非常に熱心でたくさんの話を聞くことができました。



僕自身も、発表をする機会を頂き、いくつかのフィードバックを頂きました。

とても有意義な時間を過ごせました。

川崎先生たちはこの日に帰られました。


おまけ

次の日、目黒先生ご一行もミャンマーにいらっしゃったので夕食に連れて行っていただきました。
高級シャン料理の店でした。

目黒先生
ごちそうさまでした!
こういうのもミャンマーならではの出会いですね!


それではまた次回~~!!

Post-installation Discussion for Zaung Tu Weir AWS Operation, Management and Maintenance – 22-23 February 2016

Initially, the post-installation discussion was planned to be held at Yangon Technological University with the other stakeholder members on 23rd of February, 2016. However, this was held directly after the installation of the observation system at Zaung Tu Weir. The post-installation discussion was held at Irrigation Technology Centre (ITC) on 22nd of February 2016. Discussion was led by University of Tokyo (UTokyo) group led by Dr. Akiyuki Kawasaki and representatives from Yangon Technological University (YTU), Irrigation Department (ID), Department of Hydropower Planning Implementation (DHPI), and Department of Meteorology and Hydrology (DMH). 

Important discussion points were the operation and management of equipment, maintenance of equipment and responsibility, data retrieval and management among stakeholder members for the newly installed observation system. In addition, the issue on YTU server due to some technical problems. Currently, the request for addressing the technical problems with Internet Service Provider of YTU is being prepared. Furthermore, similar issues where discussed for future installation of 4 weather stations and 2-3 water level stations in Bago River Basin was also discussed among the group. Practical and technical issues of the selected areas where installation was planned were also discussed. Preparation of the selected site for installation and related budget concerns were also discussed and plan of action was proposed to deal with issues. 

Related to the discussion on the establishment of YTU server for the telemetry system, UTokyo group led by Dr. Kawasaki discussed with IT officer in YTU on how to address the current issue can be addressed. The meeting was held on February 23, 2016. Plan of action was established during the meeting and request is being prepared to address the issues. A brief tour of the current YTU server (figure above) was also done after the meeting.

Sunday, April 3, 2016

Installation of Automatic Weather Station (AWS) at Zaung Tu Weir – 22 February 2016

The installation of the equipment was done by the University of Tokyo (UTokyo) group led by Mr. Akira Kodaka, Dr. Ralph Allen Acierto, Dr. Akiyuki Kawasaki, Dr. Komori of Tohoku University, JICA coordinator Mr. Okazaki and representatives from Yangon Technological University (YTU), Irrigation Department (ID), Department of Hydropower Implementation (DHPI), and Department of Meteorology and Hydrology (DMH) as shown in Figure 1. 

Figure 1. Weather Observation Installation Group (UTokyo, YTU, ID, DHPI) at Zaung Tu Weir
The fencing of the area and the stainless steel pole was managed and implemented by members of the Irrigation Department. Figure 2 shows the pre-installation situation of the fenced area where the observation system was installed. The installation of automatic weather station equipment for Zaung Tu Weir was started at 9:00am in the morning.  

Figure 2. Pre-installation image of fenced area for the Weather Observation Station at Zaung Tu Weir

Figure 3. Left Image show assembling the Solar Panel mounting support attached to the stainless steel pole. Right image show assembling of the weather sensor equipment and enclosure

The installation started by assembling the mounting of solar panel to be attached to the steel pole as shown in left image of Figure 3. Simultaneously, another group was putting together the weather sensor assembly (weather sensor and included pole holding the sensor) as shown in right image of Figure 3. Figure 4 shows the attachment of the solar panel to the mount support being done by the members of installation team. Left image of Figure 5 shows the attachment enclosure holding the data logger, modem, battery, and other appurtenances.

Figure 4. Attachment of Solar Panel to mount support attached to the stainless steel pole

Figure 5. Attachment of box enclosure (includes data logger, battery, charging regulator, modem, and other appurtenances) and weather sensor assembly to the stainless steel pole

Middle and right image shows the attachment of the weather sensor assembly to the stainless steel pole. The observation equipment was assembled after 2-3hours as shown in Figure 6 before getting a quick break from intense heat under the sun. 
Figure 6. Final checking of the connection of solar panel to the charging regulator and of weather sensor to the data logger

Around 12:30, final checking of equipment and demonstration was also done by Mr. Akira Kodaka as shown in Figure 7. Figure 8 shows the on-site data retrieval demonstration and hands-on practice by representatives of the installation group.

Figure 7. Connecting the data logger to the computer to set-up and check if weather sensor was already operational

Figure 8. Post-Installation check and data retrieval demonstration from the observation system

Figure 9 shows the installed weather observation system in fenced area on the left side area of Zaung Tu Weir facing downstream.

Figure 9. Weather Observation System installed in Zaung Tu Weir

Saturday, April 2, 2016

Observation System Lecture and Equipment Check at Irrigation Technology Centre (ITC) of Irrigation Department (ID) – 21 February 2016

The lecture on the installation of automatic weather station equipment for Zaungtu Weir was held at Irrigation Technology Centre (ITC) as coordinated with Irrigation Department (ID) counterparts. The lecture was initiated and given by the University of Tokyo (UTokyo) group led by Dr. Akiyuki Kawasaki, Mr. Akira Kodaka, and Dr. Ralph Allen Acierto with great contribution from Dr. Komori of Tohoku University. This was attended by JICA coordinator Mr. Okazaki and representatives from Yangon Technological Institute (YTU), Irrigation Department (ID), Department of Hydropower Implementation (DHPI), and Department of Meteorology and Hydrology (DMH). The list of participants were as shown in table below.

Figure 1. Pre-installation lecture on equipment at ITC seminar room

Name
Department
Designation
U Oo Kyaw Aye
DHPI
Staff Officer (Civil)
Dr. Aung Than Oo
ID
Assistant Director (Civil)
Dr. Zaw Zaw Latt
ID
Staff Officer
Dr. Zin Mar Lar Tin San
YTU
Associate Professor
Daw Khin Si Si Hlaing
ID
Staff Officer
U San Win Naing
ID
Staff Officer
U Thet Wai Tun
ID
Staff Officer
U Htet Phyoe Lin
ID
Staff Officer
Daw Moh Moh San
ID
SAE
Daw Phyu Hnin Su
ID
SAE
Daw Shwe Pyi Tan
ID
ES
Daw Aye Aye Than
ID
SSAE
Ma Kya Kyu Thin
YTU
PhD Student
Ma Su Wai Thin
YTU
ME Student
Ma Shelly Win
YTU
PhD Student
U Thaung Htike
DHPI
ES
U Kyaw Win Hlaing
DHPI
SSAE
U Than Kyaw
DMH
Staff Officer
Daw Khon Ra
ID
Director
Dr. Win Win Zin
YTU
Associate Professor
Mr. Shin Yonehara
UTokyo
Undergraduate Student

The lecture was divided into two main parts. First part dealt with presentations from the UTokyo members in introducing the observation system for the SATREPS project and past experience on observation and telemetry system by Dr. Komori from Tohoku University. Second part dealt with hands-on introduction of the components of observation system to be installed the next day at Zaung Tu Weir as shown in Figure 2. Practical considerations for the installation and management of the observation system was also briefly discussed. 

Figure 2. Hands-on Lecture on Equipment showing members of the stakeholders having first-hand experience on the equipment